フィリピン不動産デメリット完全ガイド!!

2014年頃からフィリピン不動産が注目を集め出し、東南アジア各国での不動産投資に対する関心が高まってきています。最近では、ベトナム不動産そして、昨今フィリピン不動産が改めて注目を集め出しています。フィリピン不動産投資のメリットは、

  • 不動産価格は東京の約4分の1でキャピタルゲインが狙いやすい
  • インカムも安定的に入り、利回りが日本の不動産より高い
  • 家族や仲間が喜ぶ(ゴルフや英会話)など

があると思います。しかし、海外不動産投資を成功させる為には、まずその国の不動産投資のリスクをしっかりと把握した上でリスクと向き合っていく必要があると思います。そこで、今回はフィリピン不動産で考えられるリスクについてまとめました。この内容を見て不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、心配いりません。簡単に言えば、このリスク管理をしっかりと出来れば、フィリピン不動産投資での成功を手繰り寄せることができるのです。

後日、皆様が不動産投資を行う際に役立つ「海外不動産投資検討者必見!海外不動産チェックリスト」もリリースをさせて頂きますので、ぜひご活用ください。では、早速フィリピン不動産にはどんなリスクがあるのか?見ていきたいと思います。

フィリピン不動産リスク一覧

項目説明
①プレビルドリスクプレビルドとは、建物が建ち上がる前に不動産を購入する事。東南アジアではよく用いられる手法です。
②工期が遅れるリスク建物を建設する中で、工期が遅れてしまう事です。よくある遅れる原因は、物件自体の施工管理が日本みたいにクオリティの高いものでは無いため、自然と遅れてしまうケースがある。
③カントリーリスクフィリピンにおいて、政治や経済の状況の変化によって、混乱が生じ、投資した資産の価値が変動する可能性の事です。
④為替リスク金利動向や政治・経済状況の為替市場の需要やその他の要因による変動リスクです。
⑤建物維持管理リスクフィリピンのコンドミニアムは日本とは違い、修繕費を積み立てるという感覚がありません。ですので、30年以上の長期保有には現時点では向かないので、出口の注意が必要です。
⑥仲介会社リスクすべての仲介会社がそうではないですが、仲介会社は仲介手数料が売上となります。なので、購入後のフォローが疎かになったりするケースがあるので、注意が必要です。  
⑦自然災害リスクフィリピン国内で収益を受け日本へ送金する際に、送金手数料などが発生します。今後改善していく可能性が高いですが、手取り金額が目減りしてしまいますので、送金に変わる方法の模索が必要です。

①プレビルドリスク

日本国内では、基本的に禁止されている手法ですが、海外ではよく見られる手法です。デベロッパー側が銀行等から資金調達を行い、建築するのではなく、契約した顧客が支払う代金を集め建築する事を指します。

ここでの一番の最悪のケースは、契約をして入金したけど建物が完成せず、支払った代金も戻ってこないことです。最悪のケースを防ぐ為にどんな事をすればいいのでしょうか?

✓ 売れ行き状況を確認する。

先程も述べましたが、プレビルド=契約者の支払い代金で建築されます。という事は、購入者が多ければ、建築資金をカバー出来ているという見方が出来るかと思います。(デベロッパーも建築コストだけに契約代金を充てている訳ではないので一概には言えませんが・・・)建築コストなど諸々考えると、販売総戸数の30%以上売れているのであれば、安心して購入出来るのではないでしょうか。

ですので、購入しようと思っている物件の売れ行き状況を確認してみましょう。

✓ 周辺相場、類似物件を調べて見る。

投資家の方々は、物件をお得に購入して、配当を得たり、売却時に値上がりするか?という事を考え物件を購入しています。高すぎる物件などは、賃料や値上がりを考えると、大きな期待が出来ませんので、売れ行き状況も鈍化する可能性が高まります。ですので、周辺事例や過去の売れ行き状況など調べる事をオススメします。どうしてもご自身で調べられない場合は、日本で販売している不動産会社の方などに質問してみましょう。その際に、感覚的な話にならない様にエビデンスも出来れば見せてもらう様にしましょう。(嫌がる営業マンもいるかもしれませんが、大事な資金を投下するので遠慮してはいけません!)

✓大手だから安心は間違い!?

海外の不動産セミナーなどに参加すると度々、「現地大手デベロッパーが建設してます!=安心です」というニュアンスの話を耳にします。果たして本当にそうなのでしょうか?

日本の市場においては、大手企業の方が資金力がありノウハウも豊富で安心感がありますが、海外の場合は一概に安心とは言えません。先にも述べた様に、海外不動産はプレビルド方式で投資家から集めた資金で建築するケースが多いので、あまり大手が建設するからと言って関係ありません。また、大手の場合ブランドフィーが含まれているケースもあり、相場よりも高い事も少なくありません。ですので、物件はブランドで選ぶのではなく、しっかりと周辺環境など総合的に判断出来る様にしておきましょう。

②工期が遅れるリスク

日本の場合、建物の完成が遅れる事は、よほどの事が無い限りありません。(あったとしても数週間程度)しかし、フィリピンの場合はほとんどの物件完成(工期)が遅れます。投資家の方々からすると機会損失に当たりますが、この点に関して言えば投資家の方々がどうする事も出来ないのが現状です。

事前に竣工が遅れた場合保証などが契約書に盛り込まれるケースはほとんどありません。ですので、ある程度完成時期から遅れる前提で資金回収の予定を立てておくことをオススメします。

③カントリーリスク

カントリーリスクとは、

  • 経済情勢の変化
  • 政治情勢の変化
  • 当該国の政策変更
  • 社会的要因
  • 自然災害      

などが、カントリーリスクと言われるものになります。

カントリーリスクが懸念される地域は、アフリカや中南米といった発展途上国はカントリーリスクが高いと言われています。

フィリピンはカントリーリスクが高い?低い?

ドゥテルテ大統領が就任当時、掲げた【主要社会経済政策10項目】というものがあり、それがこちらです。

  • 財政・金利・通商政策を含む現行のマクロ経済政策の継続・維持
  • インフレ率に連動した先進的な税制改革と効果的な徴税制度の導入。
  • 競争力強化とビジネス環境の改善。
  • PPP に中心的な役割を持たせつつ、インフラ支出を対GDP 比5%まで拡大。
  • 農業と地方企業の生産性向上及び地方の観光振興に向け、地方のバリューチェーン開発を推進。
  • 投資を喚起するための土地所有権の安定性を確保、土地管理と関係省庁に係る問題の改善。
  • 保健や教育制度を含む人的資本の開発に投資、技術や研修のマッチング。
  • イノベーションや創造的な能力を高めるための科学・技術・創造的な技巧の推進。
  • 条件付現金給付制度を含む社会保障制度の改善。
  • リプロダクティブヘルス法の実施の強化。

フィリピンは、他のASEAN諸国などと比べ、インフラに対する評価が低いです。そこでドゥテルテ大統領が就任後、「Build Build Build」というスローガンを掲げ、インフラの強化に着手しています。フィリピンのマニラやセブは交通渋滞が酷い上に約7,000もの島で成り立っている島国であり、国内外とのアクセスを改善し、効率的にヒト・モノの流れれる様にする事が、フィリピンの経済発展をさせる上で必要不可欠な要素だと言えます。

一概にカントリーリスクが高いか低いかという事は判断がしづらいですが、インフラに対する評価が低かったり、自然災害への耐性が低いと言われており、不安要素があり今後、政策進捗の動向に注目です。

④為替リスク

為替リスクとは、わかりやすく言うと、円を外貨に交換した・外貨を円に交換した時に為替レートによって交換する金額が変動するリスクの事です。不動産を購入した時に、円高になった場合・円安になった場合それぞれ見てみましょう。

まずは円高になった場合、

円安になった場合、

見てわかる通り、不動産購入後「円高」になった場合、為替差だけで損失が出てしまいます。なので海外不動産には為替リスクがついてきます。しかし、為替リスクは素人の方には予測が難しいのが現状です。

フィリピンの過去の為替レート

予測は難しいですが、過去の動きから今が買い時なのか?そうではないのかという部分はある程度予測は立てられますので、参考にしてみてください。

この過去5年の為替の推移を見ると、今が買い時(円安)なのかもしれません。ただ為替ばかりは予想が難しいので、参考程度で深く考えすぎない事をオススメします。

⑤建物維持管理リスク

日本では、マンションなどの不動産を保有している場合、管理費・修繕費・火災保険料・固定資産税など維持管理コストが所有者に掛かってみます。その中で、修繕費は「長期修繕計画」を基に計画的に修繕費を積み立てられ、大規模修繕などが実施されます。一方、フィリピンでは日本とは違い、「修繕」に対する積み立てを実施するマンション(コンドミニアム)等は、あまり実在しません。ですので、現時点でフィリピン不動産を購入しようと考えている方は、その点を加味して物件の購入をする事をオススメします。

もう一点日本と違う点は、フィリピンには地震保険というものが存在しません。ですので、万が一フィリピンで地震が発生した場合の天災地変リスクもあり、フィリピン(マニラ近く)には、フィリピンプレートという活断層があり、時より地震も発生しております。この点も念頭に置いておく必要があります。

フィリピン国内に存在する地震の影響を受けにくいエリアが存在する?!(⑦自然災害リスク)

フィリピンには地震などの天災地変リスクが存在するとお伝えしましたが、中には地震の影響を受けにくいエリアも存在します。下の表をご覧ください。

この図は、2018年までのフィリピンで実際に起こった地震をマッピングしたもので、実はフィリピンでは多くの地震が起きています。

ただし、フィリピン国内で唯一と言ってもいいほど、ここ50年間で地震が起きていない島があります。それが、「パラワン島」という場所です。このパラワン島は、アメリカの大手雑誌で3年連続「世界No.1リゾート」に選ばれた島で、最近ではYouTuberがパラワン島へ行くVlogや実際に現地に住んでフィリピンの情報を発信するなど注目を集め出している島です。

⑥仲介会社リスク

フィリピンの不動産を購入する場合、

  • 日本にある仲介会社を経由して購入
  • 現地ブローカーを経由して購入
  • 売主から直接購入

するパターンがあります。その中でもよく投資家の中で話に出てくるのが、購入後仲介会社から購入後、連絡が取れづらくなった。対応が悪くなったなどの声があります。そもそも仲介会社は、投資家が契約した際に仲介手数料が仲介会社にしはらわれます。これが仲介会社の売上(利益)となり、それ以外での利益は販売の中では特段ありません。ですので、購入後のサポートをすればするほど、企業としては経費だけが出ていき、手間だけが増えると考える企業もあるので、購入後サポートが疎かになるケースがあるので注意が必要です。

まとめ

フィリピン不動産投資に関するリスクを今回はまとめました。ここでお伝えしたかった事は、リスクがあるから投資はやめた方が良いという事ではなく、投資する上でどのようなリスクがあり、どう付き合っていけば良いかという点です。正しく理解してフィリピン投資に役立ててください。

関連記事

日本でも新型コロナウィルスの第3波、第4派のニュースが取り沙汰されています。フィリピンにおいても新型コロナウィルス新規感染者が急増し感染者が約50万人を突破しました。現状新型コロナウィルス感染者数は鈍化しているものの、政府は医療制度崩壊に[…]

最新情報をチェックしよう!
>フィリピンの魅力をしりたい人はこちら

フィリピンの魅力をしりたい人はこちら

フィリピンは、①アジアNO1の人口増加率②高いGDP成長率③公用語が英語④観光客数の継続的増加等、投資メリットがあります。 この資料はそんなフィリピンの魅力を余すことなく伝え、これからフィリピンに留学する方、不動産投資のお役に立つ資料に仕上げました。

CTR IMG