フィリピンの経済成長率は2019年5.8%まで上昇中!

フィリピンの経済成長率が2019年5.8%まで上昇した要因

 世界銀行2020年1月8日に発表したフィリピンの2019年の経済成長率は5.8%と順調であることが分かりました。今、なぜフィリピンの経済が順調に成長しているのかについて今回はご説明していきます。

ドゥテルテ大統領の政策

 2016年に大統領に就任したドゥテルテ大統領は、国内のインフラが遅れている点に注目して、大規模なインフラ整備を公約として推進しています。インフラ整備をするためには雇用も必要になりますし、国内だけでなく、国外からのインフラ設備投資も盛んです。今までのフィリピンは農業従事者が労働者の25%近くを占めていましたが、最近ではビジネス・プロセス・アウトソーシング系産業の労働人口も増加しており、産業構造の変化も生まれています。

フィリピンの外貨獲得力

 さきほど述べたドゥテルテ大統領の大規模インフラ設備投資へ世界中が注目しており、外貨も集まってきています。下地にはドゥテルテ大統領の麻薬カルテル撲滅運動や汚職の徹底した排除があり、クリーンな国家にしていくというイメージ戦略を展開しているのも印象的でしょう。

 鉄道網が弱い点に注目して、鉄道関係のインフラ整備にドゥテルテ大統領は力を入れています。日本も多額のODAを行なっている点も見逃せません。マニラとルソン島間を結ぶ高速鉄道建設やフィリピン初の地下鉄建設も日本が担当しており、インフラ設備の実績に日本の名前も増えてきています。今後も日本からの民間企業の海外進出先としてフィリピンは有望視できるでしょう。

フィリピンの「人」事情

 今まではフィリピンの国内企業の給料が低く、フィリピンで大学を卒業した学生はより高い給料を得るべく、海外へ仕事を求め出て行ってしまい、国内の人材不足が深刻になっていました。フィリピンの公用語はフィリピノ語と英語で、特に大卒者の英語力には昔から定評があったため、海外市場も優秀なフィリピン人材をひきぬいていたことも根底にあるでしょう。その結果、自国の国際競争力が低下したり、インフラ整備が遅れたりといったことが起きていたのもフィリピン経済の問題点でした。しかし、ドゥテルテ大統領によって大規模インフラ整備にともなう産業構造の変化が国内でも優秀な人材を必要とし、賃金の上昇も起り、フィリピン出身の優秀な人材が自国内で就職しているケースも多くなっている点も経済が好調な理由になっています。

フィリピン経済成長率 | まとめ

 ドゥテルテ大統領の強力なリーダーシップにより、大規模インフラ整備を通した産業構造の変化の真っ只中にあるフィリピン。麻薬カルテル撲滅や汚職の徹底した排除を通して、世界から信用を高め、外貨や技術がどんどん流入しています。今後、フィリピンはインフラ整備事業を起点に産業構造の変化は進み、ビジネスチャンスあふれる国へと変貌していくことの期待が高まっているのが現状です。

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