シンガポールへの移住を考えた時、まずは住居を探さなければなりません。住居で借りられる物件は様々なタイプがあり、その種類やシンガポールの中でもエリアによって家賃が違うので、その家賃相場を理解して選ぶ必要があります。そこで今回はシンガポールの家賃相場や物件探しのポイントをご紹介しましょう。
シンガポールの物件タイプ別の平均家賃
シンガポールで入居できる物件のタイプは貸家・コンドミニアム・HDBの3種類となります。まずは、それぞれの特徴や家賃の目安をご紹介します。
貸家
土地付きの一戸建ては国民しか所有できないため、外国人は基本的に賃貸となります。広さや設備にもよりますが、プールや庭付きの住居（バンガロー）は中心部だと18,000SGD（約140万円）もするので、貸家は富裕層向けです。
コンドミニアム
コンドミニアムとはいわゆる分譲マンションのような物件のことです。エリアや広さなどの要素で家賃相場は異なりますが、5,000SGD（約38万円）前後が一般的です。安いところでは3,000SGD（約24万円）、中心部となると8,000SGD（約62万円）もする物件もあります。マンションと言っても、ジムやプール、テニスコートなどが完備され、24時間のセキュリティ対策なども取られている高級集合住宅なので、家賃は高めです。また、コンドミニアムに関しては外国人でも購入可能です。そのため、資産に余裕があれば、購入して移住する形もできます。
HDB
HDBとは政府が国民用に建設した公営住宅です。こちらは購入は永住権の取得が必要ですが、借りて暮らすことはできます。部屋のタイプや数は様々ですがシンプルな造りが多いので、家賃はコンドミニアムと比べて20～30％程安い傾向にあります。
エリアによっても家賃相場は変わってくる
物件のタイプだけではなく、建物があるエリアごとにもそれぞれ家賃相場が存在します。中心部は日経スーパーやレストランが多く日本人もたくさん暮らしていますが、生活の利便性が高く資産価値が下がりにくいので家賃も高めです。一方、中心部から少し離れた郊外は安い物件が多くあります。主なエリアの家賃相場を見ていきましょう。
セントラルエリア
オーチャードロードを中心とした、シンガポールの中心都市です。日経デパートやレストランなどがたくさんあり、生活や通勤に便利なので日本人が特に多く暮らすエリアとなっています。ファミリー向けのコンドミニアムが豊富で、家賃は5,000SGD（約38万円）以上が一般的です。
イーストエリア
チャンギ空港から近いエリアで、頻繁に出張が多い人には便利な立地です。ただし、市街地から離れているのでやや不便に感じてしまうかもしれません。その分、中心部と比べて閑静なエリアとなっています。家賃の幅はやや広く、3,000～5,000SGD（約23～38万円）が相場です。
ウエストエリア
中心部からやや離れた郊外エリアでありながら、日系企業が多く進出しています。欧米人の割合が多く、オシャレなレストランがたくさんあります。クレメンティ地区は再開発が進んで伊勢丹などの商業施設も進出しており、生活の利便性は高いです。日本人学校や公園も多いのでファミリー世帯も安心して暮せるエリアになります。家賃相場はイーストエリアと同じく3,000～5,000SGD（約23～38万円）が目安です。
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居住用物件を探すポイント
シンガポールでの物件探しでは、家賃以外にも気にしなければならないポイントがたくさんあります。物件探しの際に確認したい部分をご紹介しましょう。
最低契約期間をよく確認する
賃貸物件には最低契約期間が存在します。基本的に期間内の解約はよほどの事情がない限り認められないので、入居前に期間の確認が必要です。一般的には2年契約がスタンダードです。オーナーとの交渉次第では1年契約にしてもらえる可能性もあります。
設備面をよく確認する
日本では家賃が高いとそれなりに良い設備が整っています。しかし、シンガポールでは住宅の質と家賃が比例しているとは限らず、高級コンドミニアムでさえ不具合がある場合も多いです。シャワーやお湯の出が悪い、排水が悪い、Wi-Fiの電波が途切れやすいといった問題は多いので、内見の際は設備面をよく確認してください。
新築でも設備や備え付け家具に注意
シンガポールの物件は新築でも油断できません。まれに電気が付かない、水漏れ、ドアの建付けが悪いと言った不具合も起きます。新築から1年間はデベロッパーの補償が適用されますが、不具合が生じると業者に手配や立会などが必要となり、何かと手間がかかるので不具合のない物件を選んだ方が安心です。また、家具や家電付きの新築物件は内見の時点で備え付けの家具以外まだ備わっていない場合も多いです。家具や家電はある程度オーナーのリクエストできますが、どんなものが届くかは内見時点では直接確認できない可能性があります。
セキュリティの確認
シンガポールは治安が良い国ですが、セキュリティが高い物件を選んだ方が安心です。オートロックや監視カメラの有無などセキュリティを確認しましょう。コンドミニアムでは警備員が配置されますが、ただ配置されているのではなく、入館の際の身分確認などがしっかり行われるかを聞き、セキュリティレベルを確認してください。
生活しやすい立地から選ぶ
家賃が安くても、生活や通勤に不便があると住みにくいです。周りに生活に必要なものが揃う商業施設や地下鉄の駅と近い立地を選びましょう。他にも飲食店や学校、銀行、公共施設なども充実していると良いです。
まとめ
土地が東京23区ほどの広さしかないシンガポールは土地不足の理由で、家賃は高い傾向にあります。しかし、物件のタイプや住むエリア次第では、自分に合った価格帯の物件が見つかるでしょう。家賃だけではなく、安全かつ快適に暮らせる物件を見つけてシンガポールでの生活を楽しんでください。
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