不動産投資を行っている方の中には、将来的に投資先の国への移住を考えている人も多いでしょう。ただし、投資する国によっては永住権が取得できるか否かで現地での生活が継続できるかが違ってきます。ここでは近年人気の投資先である、東南アジア6ヵ国の永住権の取得についてご紹介していきます。
海外不動産投資で永住権取得できることも
そもそも海外不動産投資を行う中で永住権を取得できるのでしょうか?結論から言えば、海外不動産投資によって永住権を取得することは可能です。投資した国の不動産に一定以上の金額を投資することで、外国人には永住権が与えられます。これは通称「投資家ビザ」と呼ばれており、海外の多くの国で導入されています。ただし、永住権が取得できない国もあるので注意してください。
フィリピンで永住権取得する方法
東南アジアには永住権を取得できる国がたくさんあります。まずはフィリピンでの永住権取得の方法を紹介していきましょう。
永住権の種類
フィリピンで永住権を取得する前に覚えておきたいことがあります。それは、永住権の種類についてです。フィリピンの永住権には特別永住権、特別割当移住査証、結婚用・永住移住査証、特別投資家査証の4種類があります。どれも取得条件が違ったり、手続きにかかる諸費用が違ったり、さらに年費の違いがあったりと様々な特徴があるので違いを把握しておくことが大切です。
投資家なら特別投資家査証
4つの永住権の中でも特に不動産投資家におすすめなのが、特別投資家査証です。こちらは年齢に関係なく75,000ドル以上のコンドミニアム購入と、投資継続によって得られる永住権になります。その他の条件がないことからフィリピン不動産投資家にとって取得しやすく、滞在期間の制限もないため就労活動といった生活の権利が得られます。
シンガポールで永住権取得する方法
シンガポールで永住権を取得するには、いくつかの条件をクリアする必要があります。
永住権を得られる条件
シンガポールでの永住権取得は他の国よりも比較的ハードルが高いと言われています。その理由は取得条件がやや厳しく、移民局ではSGD2.5ミリオンの投資を必要条件としているためです。SGD2.5ミリオンは日本円でいうと約2億円になります。かなりの大金が必要となってくるため、すぐに永住権を取得するのは難しいでしょう。
投資家ならGIPが選択肢
フィリピン不動産の投資家であればGIPによって永住権取得の申請を行うのが一般的です。GIPとはシンガポールでの永住権申請方法の一つで、最低SGD2.5ミリオンを投資するほか、最低SGD2.5ミリオンをシンガポール政府が指定するファンドに投資する方法で永住権を取得できるものとなっています。ただし、このプログラムに申し込むためには投資家によるバックグラウンドが必要です。起業家として3年以上の経験、経営している会社の直近の売上高が年間SGD50ミリオン以上などの厳しい条件があります。
タイで永住権取得する方法
次はタイの永住権取得方法です。他の国同様に条件が必要となるので、タイの永住権を取得したい方はぜひ参考にしてください。
投資家が永住権を取得する条件
タイに投資している人ならば永住権の取得ができるようになっているのですが、老後に永住権を取得することはできません。タイで老後生活を送りたいと考えている方はビザを取得し、定期的に更新する必要があります。
タイの永住権取得は難易度が高め
永住権を取得するためには犯罪歴がないこと、1年間の滞在期間を3年以上経ていること、タイ語の語学力を有していることなど、様々な条件があります。また、投資家なら1,000万バーツ(日本円で約3,500万円)以上の投資も必要です。
マレーシアで永住権取得する方法
マレーシアでの永住権取得も簡単ではありません。どのような方法で取得するのかご紹介します。
永住権を得られる条件はハードルが高め
マレーシアでは最低5年の滞在期間、投資家であればINVESTORという立場に属さなければ永住権は認められないようになっており、取得難易度も高めです。ちなみにINVESTORとは投資家永住権のことで、条件は厳しいものの永住権の取得においては確実性の高い方法になります。
INVESTOR(投資家永住権)の取得条件
INVESTORの取得方法はマレーシアの銀行で定期預金口座を開設し、最低200万米ドルを口座に入金するのが条件です。200万米ドルは日本円で2億円以上となるので、シンガポール同様に高い資金が要求されます。
カンボジアで永住権取得する方法
カンボジアには永住権が存在しません。ただし、実質的に永住権を得たような生活を送ることは可能です。
基本的に国籍が必要
カンボジアで生活を送るには基本的に国籍が必要となるのですが、大半の人が国籍を所有していないことでしょう。しかし、カンボジアでは国籍をお金で購入することができます。購入費用は100万円ほどです。
ビザの延長で実質的な永住に
カンボジアでは実質永住権と呼ばれるものがなく、ビジネスビザあるいはマルチプルビザを延長し続けることによって永住権を得たような生活ができます。
ベトナムで永住権取得する方法
ベトナムは他国に比べると難易度は低めですが、こちらも条件があるのでしっかりと理解しておきましょう。
永住権の対象者や条件
残念ながらベトナムにも永住権が存在しません。投資家なら最長5年のビザを取得して更新していくといった生活になります。また、ビザ取得の条件として現地法人への投資や会社法人の設立が要件でもあるため、人によってはやや難易度が高いと言えるでしょう。
長期滞在・定住プログラムは充実していない
ベトナムでは外国人の移住者を積極的に募っているわけではないため、なかなか長期滞在・定住プログラムは充実しないのが現状です。永住という形で生活したい場合には、現地の日系企業で就労するのもおすすめです。外国人在留証を発行してもらうことができ、3年以上の定住によって在留証を発行してもらえば3年ごとの更新で滞在期間を延ばせます。
まとめ
近年人気を集める東南アジア各国では、永住権や永住権のように扱えるビザがあります。国によって取得条件や期限に違いがあるため、きちんと永住権やビザの特質を理解しておくことが大切です。まだ取得していないという方は本記事を参考にしながら、投資先での素晴らしい生活を手に入れましょう。
日本企業デベロッパーの担当者からわかりやすく、フィリピンの基本情報から現地の情報まで解説。
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